きょうは母の日である。僕の母は去年の12月8日に90才10ヶ月で永眠した。女性の平均寿命をも越えた長寿であったといえるかも知れない。が、その子供である僕にはまだ亡くなったという実感がない。
3年前に布団の上でしりもちをついて大たい骨を骨折した。老人には多い事故らしい。3日ほど痛いのを我慢して単なる打ち身だと家族には言っていた。無理やり入院させたようなものだった。
医者の言いつけは聞かない、頑固な一面があり自分で退院の日を決めその日には這ってでも家に帰ると医者や看護婦に宣言したらしい。その強情さに折れたのかリハビリセンターへ行くことを薦めていた医者もとうとう退院を承知してくれた。
足の片方が短く、ビッコになった足でこっつんこっつんと大きな音を立てながらトイレへたつ音が家中に響いた。それからは外出もしなくなったがまだ台所に立ち、料理を作ったりはしていたようだ。
父も85才で8年前に永眠した。毎年一回は母に会う目的で東京に戻っていた。去年は危篤の知らせで2回、最後は臨終、葬儀には間に合わずに初七日に東京に戻った。
元気なうちにいろいろ話しが出来たのでそれはそれなりに良かったと思っている。普段、標準語で話す老母が、だんだんウチナー口に戻っていくのも不思議でかつ面白かった。
きょうだい7人がベッドのまわりを囲んだときに「マーシェーカラー、アマウティムルヌクトゥミーマートグトゥシワーサンケー」と言ったことがあった。「亡くなったらあの世で皆のことを見守ってあげるから何も心配するな」という意味である。
今朝は起き抜けに父母の夢を見ていたようだ。たまたま撮ったこの花をあの世の父母に捧げよう。
|
コメント(1)
あの時、同じ病院にいた我がばあさんは川口の病院で、時々トンチンカンなことを言いますがお蔭様で元気にしています。今年の10月で90歳になります。ひろしさんのおかあさんを追い越せるか、ウゥ~ン、まさに神のみぞ知る。
2006/5/15(月) 午前 9:46[ kan*m*270 ]返信する