沖縄で「世界のウチナーンチュ大会」が終幕するのと時を同じくして いよいよセントラルパ-クでの「ウチナーンチュの世界大会」が始まった。 沖縄出身の1世から2,3,4世、さらにその配偶者であるアメリカ人たち BogiOkiの人気にそのステージを見ようと集まった 物見好きなニューヨーカーたちで会場はごったがえしていた。
BogiOkiのステージの前座は琉球舞踊であった。 エイサーを踊るチームもいた。 さらにアフロナミエ、ダ・パルプ、メーメーズ、スーパーヒージャズ といったウチナー出身の歌手もゲストでやってきた。
さらにBogiOkiユニットが歌う「HINGMAN]の際には あの懐かしのヒンガー5まで登場したのであった。
記念写真を撮るときに言う言葉は「チーズ」ではなく 「ミミガ-」といいながら微笑むのであった。
空手名人も出演した。 黒人の大男にお腹をゲンコツで思い切りパンチを受けても びくともせずに笑いながら頭を掻いていた。
オペラ書道という異種格闘技を披露する若い八重山出身の女性もいた。 大きな紙を舞台の中央に敷いて、その上に魔女の箒のような大きな筆で 何か文字を書きながらオペラを歌うのであった。
まるで床掃除をしている白雪姫のようであったが、 書き終えた紙を頭上高くかざすとそこには 「命ど宝(ぬちどぅたから)」と大書されていて 意外な結末におおいにびっくり、多くの人が感動したのであった。
バイオリンの伊藤みどりの弟というのがバイオリンを演奏した。 何とかと言うミュージシャンで確か「オースージQ」という歌をヒットさせた 黒人が奥さんが沖縄の人らしく、ギター一本で歌を歌った。
インディアンの太鼓を中心に輪になって歌う伝統的歌もあった。 アイヌ民族出身の若い男性の口で鳴らす弦楽器の演奏もあった。 ウチナーあんまーたーの沖縄芝居のコメディーがウチナー口で演じられた。
会場の入り口にはクーブイリチ-から足テビチ、サーターアンダギーの数々の ウチナー料理が山積みになって、紙皿に取って自由に食べられた。 こんなにたくさんのウチナーンチュがニューヨーク界隈には 住んでいたのであった。
BogiOkiの登場はその祭りの最高の盛り上がりを見せた。 指笛が鳴り響き、オキちゃん、ボギーの腰振りもこれまで見せたことがないほど 激しい動きでファンを魅了したのであった。
ステージの前には彼らに救出された101匹の羊たちが 嬉しそうに一緒に腰のフリフリダンスを披露していた。 タイムズスクエア-にいるもっこりカウボーイもやってきた。
各国の国連大使たちも貴賓席で思わず立ち上がり、腰を振り始めていた。 「振らぬフラーに振るフラー 同じフラーなら振らねばソンソン ♪」 後にこの踊りはフラーダンスと称され、世界中にブームを巻き起こしたのであった。
キャン捜査官も舞台の横でオキちゃんらの腰フリダンスを眺めていた。 どことなくウチナーのカチャ-シーに腰振りダンスを加えたものだと思った。
「へクター博士を取り逃がしたのは残念だったが、ヒージャ-たち全員の 救出はかない、これほど嬉しいことはない。具志堅大統領からの電文にも その努力をねぎらう言葉であふれていた。とにかくこれで良かった」 と腰を振るとまだ痛いもっこり部分に気遣いながら感慨にふけっていたのだった。
コスタリカ方式の軍隊のない恒久平和を願う心は ウチナーのマタコスタリカ憲法と呼ばれるようになり 世界の国々にその理念は伝えられた。
後ほどアイドルになった腰フリ-オキちゃん人形とマタコスタ-リカちゃん人形は ペアで台の上で二つの人形がマタをこすり合わせるように踊る動きが大人気で 昔世界中で大ヒットしたダッコちゃん人形をはるかに凌駕した。
祭りの最後には具志堅大統領の琉歌が読みあげられた。
「ウチナー共和国 まさるゆかる日に 肝心跳ねてぃ ちびや振らな」
(沖縄共和国 とてもいいこの日に 心を躍らせて お尻を振ろうではないか)
なお蛇足ながらChuraumiy2の詠んだ歌も紹介して 「オキちゃん物語」を締めくくりたいと思う。 オキちゃんはまたいつかきっと帰ってくるに違いない。
尻振りの オキちゃん音頭 我もまた 激しく振るも 痔を出すまじや
「オキちゃん物語 (完)」
*写真はニューヨーク沖縄県人会の様子、ニューヨーク大学の芸術講師の方の 振り付けで踊られたエイサー、ブルックリンの公園で行われた日本桜祭りの舞台に 登場した琉球舞踊を踊った人・・などのの写真です。
[解説]
「世界のウチナーンチュ大会」 貧しかった沖縄県は移民県であった。現在その県系の子孫たちは アメリカ、ハワイ、南米各国に何万人と住んでいる。そういう方々が 一同に沖縄に集まって交流を図ったり、故郷訪問をするお祭りで、 4年に一度盛大に行われている、沖縄ならではのユニークなお祭りである。
ミミガー 沖縄料理でブタの耳の皮をあえた料理
エイサー 勇壮な沖縄の盆に踊る隊列を組んだ踊り
クーブイリチー 昆布の煮込み
足テビチ 豚足の煮込み
サーターアンダギー 砂糖天ぷら(ドーナツの固い感じのお菓子)
フラー 気の触れた人
アンマー 母親の意味だが、沖縄の中年以降の女性をいう場合もある
コスタリカ 中南米の国、コスタリカの憲法は完全に軍備を放棄している。
Naked Cowboy タイムズスクエアー二出没するパンツ一丁のカウボーイシンガー 真冬もその格好で頑張っている。
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コメント(8)
いやいや、里見八犬伝や三国志もかくや、という大叙事詩も完結となったわけですね。お疲れ様でした。いつの日か単行本となって出版される日を楽しみにしたいと思います。セントラルパークのウチナーンチュ大会の写真拝見しました。ニューヨーク、という雰囲気は全くないですね。ちらほら見える外国人もベースから遊びに来た軍属、といった感じでなんだかとても素朴な集まりに見えます。でも当日は思いっきり沖縄しちゃうんでしょうね。この次は是非知花くららさんも呼んでほしいですね。
2006/10/21(土) 午前 11:42[ kan*m*270 ]返信する
そうそう、これがウチナーンチュの面白いところですね。どこに行っても土着の文化、考え方、アイディンティティが現れてしまう。気取りのなさが溶け込みやすいのでしょう。アメリカ人に対しても気負いなく付き合っているようですよ。しかも70~80のばあ様がちゃんとした英語も話してました。白人、黒人、インディアン、アイヌと人種も気軽にチャンプルーするパワーは感動ものでしたよ~。
2006/10/21(土) 午後 0:13返信する
churaumiy2の別の顔は、沖縄共和国カチャーシー庁官である。カチャーシーなら誰にも負けないと自負しているが極秘任務の関係上、今回チョンダラーに変装して舞台にあがったのだ。赤いフンドシに「玉ど宝」と書かれ、オキちゃんと激しく腰を振っていた。冷静なのは、ボギー犬で、「酒気帯び運転はじぇったい許しません。」と浦添署のパトカーで場内パトロールをしている。いよいよ、場内は怒涛のカチャーシーになり、特別招待の具志堅大統領は、最後の挨拶で「沖縄の伝統は、蛍光灯です。」とまたやってしまった。・・・
2006/10/21(土) 午後 5:08[ chu*aum*y2 ]返信する
おお~、まだまだ物語が続けられそうな余韻を残してますね(笑)オキちゃんもきっといつか戻ってくると思います。Churaumiy2さんのコメントがなければこれだけ長くは続かなかったと思います。深く感謝します。OL1993さんもオキちゃんを貸していただきありがとうございました。ほんとなかなか捨てがたい味わいのある犬ですね。また、ウチナー奇想天外ストーリーを始めたいと思いますので、Churaumiy2さん、これにも援護射撃をよろしく!
2006/10/21(土) 午後 11:32返信する
ウチナーおじさん、Churaumiy2さん、お疲れ様でした! 最後のカチャーシーの場面では、俺も「玉ど宝」フンドシで参加したいと思いましたよ(笑)。 最初から最後までホント笑わせてもらいました。ありがとうございます! 今回改めて思ったんですが、沖縄の人達ほど郷土を愛する人はいないと。 自分ももっと北海道を誇りに思いたいところですが、沖縄のほうが魅力的なのが本音です(爆)。 ウチナーおじさんの次回作、また期待しております!!!
2006/10/22(日) 午前 9:48返信する
沖縄の伝統は蛍光灯です・・ますます未来は明るい(笑)「玉どぅ宝」はウチナーの結婚披露宴には大体でてきますね。大サナジャーといって、大きなふんどしという意味です。地面を引きずるような赤いもっこりふんどしを床に引きずって踊ります。子孫繁栄の願いが込められているそうですよ。さすがに「玉どぅ宝」とはかかれてましぇんが・・(苦笑)
2006/10/22(日) 午後 0:32返信する
あっさびよ~、長らく会わなかったうちにでぇ~じなってるねぇ(^^)でぇ~じ(出笑知):それは、大変だ!!と思うところから「知」恵と「笑」が「出」てくるもんってよ~by米盛智恵子
2006/11/1(水) 午後 11:38[ oki*awa*l*fe*979 ]返信する
チオビタ署長だぁ~!嬉しいなぁ。元気そうでひと安心さぁ。オキちゃん物語もチオビタ署長の出番が少なくなっていきおいマタコスタ・リカちゃん人形で埋め合わせしたさぁ。これも出笑知なのかねぇ?またコメントばんないう願ぇさびら!!!
2006/11/2(木) 午前 6:03返信する